ASIMOについて



今日のボランティアが終わった後、HONDA U.S.A.の技術スタッフの方に、気になったことをいくつか質問してきました。生の質問・解答を書くと酷いことになるので、項目ごとに簡単にまとめてみます。


ASIMOの動きについて:
動きは全てあらかじめプログラムされていて、操作する人がボタンを押すたびに、あらかじめプログラムされていた次の動作を行う。それとは別に、各種動作キーがあり、それを押すことによりあらかじめプログラムされた動きをする。階段に関しては、昇降可能範囲ならばあらかじめプログラムすることにより、どのような形の階段でも昇降が可能。


マーカーについて:
(マーカーとは、ロボットが自分の位置を再確認するために使う印みたいなもの。オドメーターの誤差により自分の位置の誤差のコバリアンスが増加するため、一定時間置きに誤差修正が必要になる)
ステージに立っていたポールはマーカーではない。マーカーとして利用していたのは、ステージ上のチェッカーのみ。位置誤差修正はステージ上で3回、階段を上る前に1回、階段の上部で一回のみ。歩行による位置誤差は極めて小さい。


顔認識について:
今回ののASIMOのバージョンは1.5で、顔認識機能も搭載されている。しかし、ステージ上ではライトのあたり具合が不安定で精度が著しく落ちるため、デモは行わなかった。バックグラウンドからの切り出しについては問題なし。教授を招いて行った特別セッションではデモを行ったが、精度はイマイチだった。


発声について:
テクストtoスピーチ。デモ映像では、俳優が自己紹介した後ASIMOが彼の名前を呼びかけていたが、これはあらかじめ名前がインプットされたものであり、音声認識後に名前をテキストに変換し発声したものではない。


ASIMOの開発について:
約100人ほどの技術者が関わっている。本体はほぼ日本で開発されたが、顔や音声の認識パートはHONDAアメリカ支社がメインで開発を行った。