村上隆は商人

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040307

町山智浩アメリカ日記」さんの村上隆の話題にコメントつけたのですが
最近更新頻度が下がってるのでこっちにも同じ文章載せておきます。
つか、最初からトラックバックにすりゃよかったじゃんとか思いつつ、
はてなでは見えにくいのでそれも使いにくかったり。

村上隆はアートの世界にオタク文化を持ち込むことに成功したという点では
評価できると思います。確かに作品の多くはオタ臭とでもいうものが抜かれた
抜け殻のようなものが多い印象はありますが、一般へのアピールを考えた場合
それは必要な処理なわけでもあり、逆にそこが嫌われる理由の一つでもあると
思います。
これは妄想ですが、今後日本がオタク文化を海外に輸出しようとしたとき、
戦略として取られる一つの形が「村上隆」的やり方なんじゃないでしょうか。
大衆はコアなファンを嫌います。これまでアメリカに存在しているオタコミュニティ
とも子供文化とも違ったチャンネルとして、ファッションとして大衆に訴えかければ
そこに一つの市場が生まれるのではないでしょうか? 
ああ、こんなこと書いてるとオタクの魂売ったみたいで嫌だなあと思いつつ、
村上は魂を売ったのだと実感。村上隆=商人、こう考えればすっきりするかも。



現状での氏への本音です。オタクとしてはどうかと思いますが、
ビジネスマンとしては評価できると思います。




追記:

# watarihujio 『t3303さん、アートの世界に持ち込んだものがオタク「文化」
じゃないから、嫌われてるんでしょうね。結びの一文、まさにその通りだと
思います。』

# t3303 『watarihujioさん、ご指摘ありがとうございます。
今までは何で氏がこんなに嫌われるのかイマイチ掴めなかったのですが、
これですっきりしました。となると、オタク文化からアクを抜き一般人の口に
合うよう調理するという試みに成功した、あたりが彼の評価ポイントでしょうか。
個人的には、彼のビジネスは評価に値すると思いますが、アーティストとしての
魅力は感じません。』